介護施設における身体拘束削減への工夫

介護施設における身体拘束削減への工夫

医療サポートを活かした安心・安全なケア

介護保険法施行以来、身体拘束は原則として禁止されており、厚生労働省は平成13年に「身体拘束ゼロへの手引き」を作成し、平成30年には「身体的拘束等の適正化」を義務化するなど、継続的に身体拘束廃止を推進しています。

令和7年3月には新たな「身体拘束廃止・防止の手引き」が公表され、「尊厳の保持」と「自立支援」を基本理念とし、施設だけでなく在宅での身体拘束廃止にも焦点を当てています。

一方、現場では「転倒事故の防止」「徘徊による離設リスク」「人手不足による見守り困難」「家族からの安全確保要望」など、様々な不安から身体拘束の実施を「やむを得ない」と判断するケースも少なくありません。

本資料では、こうした現場の実情を踏まえつつ、利用者の尊厳を守り、安全で安心なケアを実現するための具体的な方策と、医療的サポートを活用した身体拘束削減へのアプローチを解説します。

目次

  • 身体拘束の現状と典型例
  • 身体拘束の身体的・心理的影響
  • 身体拘束削減を阻む課題
  • 実践アプローチ
  • 医療的サポートの重要性