
ドクターメイトのサービスをご活用頂いている施設の中から、導入前の課題と導入後の効果をうかがうインタビューコンテンツ。今回は、京都府京都市の特別養護老人ホーム『西山寮』のみなさまに、オンライン精神科医療養指導の導入後についてお話を伺いました。(取材協力:施設長:高木様、医務課長・看護師:太田様、介護課長:森様)
- 課題
- 精神科通院にかかる人的コストが大きかった
- 認知症の症状や対応について、専門的なアドバイスを得られる機会がなかった
- 専門知識を持つ介護職員が少なく、画一的な対応になってしまう
- 効果
- 通院負担を気にすることなく気軽に定期的に相談できるようになった
- 不穏の原因に関する知識が増えたことで、ケアの観察視点が増えた
- 事前入力を通して、2週間ごとの効果や変化の過程を意識できるようになった


精神科への通院は「人手と時間」の壁があった
ー療養指導の導入に至った経緯をお聞かせください
◆高木様(施設長):介護のケアの接し方やお薬の調整について、専門家の意見を伺いたいと考えたからです。これまで強い不穏が見られるご利用者様がいれば最寄りの精神科まで通院していました。しかし、片道20~30分を要する送迎および受診に職員を一人充てることは、施設の運営面からも厳しいと感じていました。また受診調整も難しく1~2週間後の受診と対応が遅れることもありました。
オンラインで相談できるのであれば、通院の負担なく、より気軽に、定期的に専門家の意見を伺えると思い、導入を決めました。
ー導入が決まったとき、現場の方々はどのように感じましたか?
◆太田様(医務課長・看護師):精神科に関しては迷うことが多かったため、専門の先生からアドバイスをいただけるということで、看護師は賛成の方々ばかりでした。嘱託医の先生からも「専門の先生からアドバイスがいただけるなら助かります」というお言葉をいただいていたため、非常にスムーズに受け入れられました。
◆森様(介護課長):介護職員は、具体的なイメージがなかなか掴めなかった職員が多かった印象です。そのため「精神科受診に行く回数が減るかもしれない」という点を説明しました。
ー当時の課題について教えてください
◆太田様(医務課長・看護師):施設に常備しているお薬は限られているため、「不穏になったら、とりあえずこの薬を処方する」という対応になりがちでした。
しかし、それが続くと過鎮静状態になられたり、ご利用者様が辛そうにされるのです。
症状に合わせてどのようなお薬をどのタイミングで使えば良いのか、嘱託医の先生もかなり悩まれることがありました。また、精神科への受診となると予約もなかなか取りにくいのが現状です。「相談できる場があったら良いのに」とは、ずっと感じていたことでした。

◆森様(介護課長):当施設には、認知症ケアに関して専門的な知識を持つ介護職員は少ない状況です。そのため介護現場からはどのように対応すべきかという意見はなかなか出せず、医務と相談しながらケアにあたるものの、似たような対応に終始することが多かったです。
導入5か月で12名の相談を実施。通院負担が大幅に軽減
ー導入後の変化についてお聞かせください
◆森様(介護課長):当初は「どこまで相談して良いのか」が不明確で、こちらの現状を伝えることに留まっていました。しかし最近では、現状をお伝えしたうえで「このような状態にしていきたい」「この方向に持っていきたい」というところまでお話しするようにしたことで、先生からも具体的な対応のアドバイスをいただきやすくなったと感じております。
◆太田様(医務課長・看護師):療養指導の先生には、5ヶ月間で12名のご利用者様についてご相談させていただきました。そのうち3名はやはり集団生活の維持が難しく、精神科への受診に繋がりましたが、残りの9名については通院せずに、嘱託医の先生との相談の上、薬の適正調整で生活を継続していただいています。以前はなかなか「次の手」が思い浮かばないこともあったのですが、先生に「こうしてみてはどうか」と提案していただくことで、一つひとつ試せるようになりました。
ーお薬の調整方法に変化はありましたか?
◆太田様(医務課長・看護師):以前はお薬が効きすぎているように見えてしまったり、逆に全く効いていないように見えてしまったりと、「どうしよう」と思う事象がまれにありました。今では『どのお薬を』『どれくらいの量で』『どのタイミングで』使用すれば良いかを具体的にアドバイスしていただけるようになったので改善しております。
例えば「薬が効きすぎていると感じたらどうすれば良いのか」といった相談もその場で可能ですし、うまく行かなかった場合の次の対応策まで事前に教えてもらえるため、安心して薬の調整に取り組めるようになっております。

◆森様(介護課長):薬の調整が相談できるようになったことで、ご利用者様の症状にも改善が見られました。例えば、これまでずっと大声で叫び続けておられたあるご利用者の方が、療養指導を通して大声を出すことがなくなりました。また、立ったり座ったりと全く落ち着きがなく、転落リスクもあった別のご利用者の方が落ち着くようになり、車椅子からの転落報告がなくなったのです。
ー先生からのアドバイスで印象に残っていることはありますか?
◆森様(介護課長):多くの方の不穏の原因が「痛み」であるというお話が印象的でした。そのことを知ってからは、「この方は不穏だが、座っている姿勢や寝ているときの姿勢は大丈夫なのだろうか」と考えるようになったのです。以前はそのような視点がなかったため、非常に心に残り、全体的なケアに活かされていると感じております。
◆太田様(医務課長・看護師):あるご利用者様が歌を口ずさむと表情が変わるのですが、先生が「一緒に歌いながらケアに入ってみたらどうですか?」とおっしゃってくださいました。そういったご本人の“ここ”という点に着目したアドバイスをいただけることで、ケアのヒントを得られる感覚があります。「そういう点に着目してアプローチすれば良いんだ」と理解できるだけで、現場の対応が変わってきますね。
ー職員間の連携に変化はありましたか?
◆太田様(医務課長・看護師):2週間ごとの相談に向けて「この方は今週どのように変化したか」を介護職員に聞く機会が格段に増えました。食事の際の様子、排泄のタイミングとの関連性など、詳細な情報をいただけるようになってきており、看護と介護の連携が以前よりも深まっていると実感しております。
また、療養指導では、相談前に「事前共有」への入力が必要なのですが、その情報入力を手厚くすることで、施設内の共有にも役立っています。
◆森様(介護課長):太田が言うように、2週間ごとの評価の機会が設けられたことで、ご利用者様の現在の状態を職員全員が意識するようになってきているように感じます。また、先生からのアドバイスにより、見るべき視点がいくつか増えたことで、精神状態が悪化していないご利用者様についても「これは以前先生が言っていたことに当てはまるのではないか」と他の介護職と話し合う機会が増加しました。
悩む前に相談できる環境が、現場を強くする
ー療養指導を通じて、今後どのようなことを目指したいですか?
◆高木様(施設長):病院への受診が困難であるという問題は、突き詰めると人手不足とも直結しています。専門家にオンラインで定期的に相談できる仕組みが整うことで、介護職が適切にケアを行い、穏やかな施設生活を築いていきたいと考えております。

◆森様(介護課長):現在は各フロアの部署長やリーダーが中心に参加していますが、出席している職員とそうでない職員との間で意識の温度差があることは感じています。もう少し多くの職員が直接先生とお話しでき、どのような対応をすべきか相談できるようになっていくのが理想だと考えております。
◆太田様(医務課長・看護師):療養指導でさまざまなパターンを示してくださるため、この症状にはこのお薬が処方されるのだな、このような点を観察しなければならないのだな、ということが回数を重ねるごとに理解できています。より具体的に状況を伝えられるよう観察力を高め、さらに深い相談ができるようになっていけたらと願っております。
ー最後にオンライン精神科医療養指導の導入を検討されている施設さまへメッセージをお願いします
◆太田様(医務課長・看護師):「認知症の周辺症状を持つ方への接し方がわからない」という看護師さんは、どの施設にも多くいらっしゃると思います。ですが、専門家の先生からアドバイスを受けることでご利用者の症状に改善が見られることもあるため、看護師さんにとっては非常に心強いサービスだと思います。
◆森様(介護課長):精神科への受診となると、かなりの状態悪化が見られてから行くことが多いと思います。その点、オンライン精神科医療養指導は「どうだろうか」という段階でも気軽に相談できる点が本当に助かっています。
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