
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターは、アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の点滴を受けた2,672人について,治療開始から28週間の安全性データを中心に解析した調査の中間報告を公表しました。
アルツハイマー病は、脳内に「アミロイドβ」という原因物質が少しずつ溜まることで進行しますが、レカネマブは、この原因物質を脳内から取り除き、病気の進行を遅らせることを目指す新薬です。レカネマブの承認条件として、国内でこの薬を使ったすべての患者を対象に、副作用の発現状況や長期間使った時の症状の変化を調べる「全例調査」が行われており、その中間報告が同センターから公表されました。
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17.0%の患者で点滴に伴う反応あるも92.7%が治療を継続
脳の画像に現れる変化
アミロイドβを取り除く薬特有の副作用として、脳のむくみ(ARIA-E)や微小な出血(ARIA-H)が起きることがあります。中間報告では、脳のむくみが3.0%の方に見られましたが、重篤なケースはなく、大部分の患者に自覚症状はありませんでした。また、微小な出血などが5.2%の患者に見られ、そのうち1cm以上の出血を伴う重篤なケースは2名(0.1%)でした。
点滴時の反応
17.0%の患者に点滴中やその直後に、発熱、頭痛、悪寒などが発生。その多くは1回目の点滴後に集中していましが、約8割のケースでは3日以内に症状が回復・改善しています。
副作用への懸念がある一方で、定期的なMRI検査で安全を確認しながら治療を進めることで、開始から28週時点での治療中止率は7.3%にとどまり、多くの方が治療を継続できていることが分かりました。
調査は今後も最長3年間にわたって続けられ、患者さんの記憶力や日常生活を送る力がどのように保たれるかについても、詳しく調べていく予定です。
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター プレスリリース
