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認知症ケアの新しいカタチ「オンライン精神科医療養指導」とは~療養指導 医師に聞く~

内閣府が2024年5月に公表した認知症患者の将来推計によると、2025年の国内の認知症患者数は471万6000人で、2050年には586万6000人に達すると予想されており、特別養護老人ホームにおいても、認知症ケアが重要な問題の1つになっています。一方で、精神科医の中で認知症や高齢者の精神疾患について専門的な知識を有する割合はまだまだ低く、特別養護老人ホームをはじめ高齢者施設の多くが、精神科医のアドバイスを受けることができていない現状があります。

認知症に強い精神科医にオンラインで認知症ケアや処方薬の相談などさまざまなテーマで相談ができる、ドクターメイトの「オンライン精神科医療養指導」サービス。多くの特養に療養指導を通して、認知症ケアの専門的アプローチをアドバイスする吉田和生先生にお話を伺いました。

特養の認知症ケアで最も重要なのは「人との関わり」

_特養での認知症ケアについて、気をつけるべきポイントをお教えください

「外出、外来受診、訪問介護・看護など、頻繁に環境が変化する在宅での生活とは異なり、特別養護老人ホームでの生活は比較的環境の変化が起こりにくい場所といえます。そうした中で最も重要なのが、ケアを行う”人との関わり”です。」

療養指導=医師が指導する ではない

_療養指導というと「医師が教える」という一方的なイメージを抱きがちですが

特養の認知症ケアでは、入居者の方の生活の大部分を把握している施設側からの情報が非常に重要です。実際、過去にあった療養指導でも”大した情報じゃ無いけど、XXみたいなことがあったんです”と施設スタッフの方が話して下さった情報が、実は大きなケア方針転換のヒントになっていた、なんてことはよくあります。

”療養指導”というと、どうしても”医師が施設を指導する”というイメージを抱かれがちですが、そんなことはありません。むしろ、施設側が持つ入居者の方の普段の生活の情報を共有いただき、入居者ご本人にとってより良いケアとは何か、を対等な立場で協働しながら考えていくことが大切です。

遠慮なく相談事やご意見を教えていただき、情報共有を通じて入居者にとって最適なケアを提供したいですね」

治療・予防の進歩が進む高齢者疾患

_認知症の他にもうつや睡眠障害なども相談できますか?

「高齢者のうつ病は重症化しやすく、妄想を伴うこともあるほか、睡眠障害に対しては、安易な睡眠薬の処方がせん妄や転倒のリスクを高める可能性があります。

認知症も含めた、高齢者の疾患は近年、研究が進んでおり、新しい治療薬の登場や薬を使わないケアの方法など、新しい治療法や予防法が更新されています。

療養指導を通して、こうした最新の知識等もご施設に提供したいと思っています」

オンラインだから 専門医だからできることがある

ドクターメイトの「オンライン精神科医療養指導」サービスは月2回で一回あたり30分、認知症診療に強い精神科医にオンラインで相談できるサービスです。

相談内容はWebサイトから事前に入力することもでき、個別の入居者に関連する様々な相談が可能です。また、療養指導後には話し合った内容のレポートもご施設に提供されるので、施設内でもそれを共有でき、施設にとっての参考資料になります。さらに、ご家族への説明にも活用でき、また、精神科医定期的療養指導加算の算定時の資料としても活用いただいています。

_オンラインでの療養指導の”効果”に不安がある人もいると思いますが

「ICT技術の進歩により、データや画像のやり取りなど、オンラインの医療相談や診療が実際の通院に近い形で実施できるようになってきました。

国内では地域にもよりますがまだまだ精神科医が不足している現状があり、さらに高齢者や認知症診療に強い精神科医となるとその数はさらに少なくなります。また、施設に直接訪問して診療できる精神科医の数はさらに限られるかもしれません。

こうした現状において、オンラインでの療養指導が、早期の治療介入や環境調整に繋がり、認知症ケアが早期によりよく改善される可能性があると思います。

また、嘱託医の先生方との連携に関しても、嘱託医の先生やご施設の負担を少しでも軽減できるようお役に立てる点があると思いますので、ぜひご相談いただければと思います」

オンライン療養指導は施設側にも大きなメリット

オンラインでの療養指導は、都市部だけでなく、山間部や離島など全国どこでも実施することができます。今後、施設が認知症ケアを担う機会はますます増えていくことが確実です。

そうした中で、高齢者や認知症の診療の経験豊富な精神科医に相談が手軽にできるオンライン療養指導サービスは、施設側にも大きなメリットがあると考えています

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精神科医定期的療養指導加算にも対応
認知症に強い精神科医に相談できる

オンライン精神科医療養指導

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