夜間オンコール代行
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看護師不足の時代だからこそ、老健が選んだ新しい夜間体制のかたち   島根県 松江センターアゼリア

  • 施設種類 介護老人保健施設
  • 課題 採用難看護師採用

今回は、島根県松江市の介護老人保健施設「松江センターアゼリア」のみなさまに、夜間オンコール代行™導入後の効果や活用方法についてお話を伺いました。老健の皆様はぜひ参考になさってください。
(取材協力:係長:藤原様、主任看護師:安達様、介護副主任:井川様)

松江センターアゼリア
松江センターアゼリアでは、「あなたの未来をチームで支える」をコンセプトに、お客様に今まで通りの生活を取り戻してもらうべく、医師・看護師をはじめ、リハビリ専門スタッフがひとつのチームとなり、充実したケアサービスを提供します。

<導入前の課題

日勤帯の看護師を充実させたかった

ードクターメイトを検討したきっかけを教えてください

◆藤原様(係長):
日勤帯の看護師を充実させるためにドクターメイトを導入しました。もともとは看護師が夜勤を行っていましたが、看護師不足が深刻化し、日勤帯の人員を確保することさえ難しくなっていました。そこで、限られた人材を日中に集中させるために、夜間体制の見直しを検討することにしました。

当初は「夜勤」から「オンコール」への切り替えも考えましたが、「オンコールあり」では看護師が集まらないという懸念がありました。また、介護職員だけで夜間対応をするのは難しいため、夜勤に代わる新たな体制の整備が必要でした。

ー他の施設からの応援など、他に選択肢はありましたか?

法人全体で看護師不足が進んでいること、また、距離の関係もあり他施設からの応援は現実的ではありませんでした。また、オンコールを前提に求人を出せば、応募は集まらないだろうと判断しました。

こうした状況の中で、法人内の他の老健が先行して導入していたドクターメイトのオンコール代行の事例を参考に、不安はありつつも導入を決断しました。

「オンコールはやりたくない」という声

ー看護師側の視点から見た課題とは?

◆安達様(看護師):
夜勤と違い、オンコールは電話対応が中心になります。ですがこの「電話だけで対応する」という点に不安を感じる看護師はとても多いです。そのため、オンコールに消極的な看護師が少なくありません。さらに、プライベートとの両立という点でも課題があります。特に子育て中の看護師や若手のスタッフは、オンコールを敬遠する傾向が強く、採用面でもマイナスになります。そのため、自施設のオンコールに代わる新しい選択肢を探していました。

「知らない人に任せる不安」はあった

ー導入前の懸念と、導入の決め手を教えて下さい

普段の様子を知らない外部の人に夜間対応を任せることには、正直不安もありました。看護師だけでなく、介護職員の間にも同様の不安がありました。

◆藤原様(係長):
私たち現場のスタッフも、いきなり第三者に任せて大丈夫か?という不安はありました。でも、グループ内のいくつかの施設が既にドクターメイトの夜間オンコール代行™を導入しており、評判もよかったため、導入に踏み切りました。

<導入の決め手

費用対効果がよく、日中のケアの充実と夜間の安心を両立

ー導入を決めた理由について教えて下さい

◆藤原様(係長):
日勤帯の看護師の人数を厚くして、日中のケアを充実させることが一番の目的でした。そして、第一線で介護を担ってくれている職員の不安や負担を軽減したいという想いも、導入の大きな理由のひとつです。

定量的な面では、看護師の夜勤手当よりもドクターメイトの利用料のほうが若干安く、さらに「かけ放題OK」という点を踏まえると、総合的に費用対効果に優れていると判断しました。

導入後、オンコール件数が大きく増加

実際に導入後、オンコール件数は1晩で2〜4件ほどになり、「オンコール数トップクラスですね」と言われたこともあります(笑)。

ですが、それだけ職員が安心して相談できる環境が整っているということだと思います。介護職員には、「少しでも不安なことがあればかけても大丈夫」と伝えています。

<導入の効果

オンコールをかける際の躊躇やドキドキ感がなくなった

ーオンコール代行の導入を伝えられた時、現場の反応はどうでしたか?

◆井川様(介護職員):
はじめは不安でしたが、実際に使ってみると、ドクターメイトの看護師さんがとてもやさしくて、電話しやすかったです。以前は「寝ている看護師を起こしてもいいのかな…」「もうちょっと待とうかな…」という躊躇やドキドキ感がありました。いまはそれがなくなり、夜勤がしやすくなりました。

ー看護師としては、電話で判断することに不安があるとのことでしたが、現在はどうですか?

◆安達様(看護師):
ドクターメイトは看護師だけはなく、医師も待機してくれているので、安心感があります。医師の助言を踏まえてアドバイスしてくれるので、安心感が違います。

ー救急搬送の対応はどのようにしていますか?

◆藤原様(係長):
救急隊が来たら、介護職員が状況を説明をし、病院に着いたら電子カルテを見ながら状況を伝えます。ドクターメイトのオンコールレポートは電子カルテに貼り付けており、情報共有もスムーズにできています。

当施設は役職者が持ち回りで待機しており、救急搬送があれば付き添います。現在、月2回程度救急搬送があります。

目に見えて看護師からの応募が増えた

ー長期的に見て、どのような変化がありましたか

看護師の応募がババッと増えました。ドクターメイトを2024年2月に導入し、2ヶ月後の4月には3名の看護師が入職してくれました。「夜勤したくない」という看護師からの応募が増え、施設見学も増えました。

◆安達様(看護師):
夕方の時点で「急変があるかもしれないな…」と不安なときがあっても、「何かあればドクターメイトに連絡してください」と伝えられる安心感はすごくあります。夜間しっかり休めるからこそ、日勤帯に集中できるようになり、退勤前の介護職員との連携もより厚くなりました。不眠・発熱・痛みなどの対応指示も、以前よりしっかりできるようになりました。

◆井川様(介護職員):
「安心して夜勤ができること」「何回でも電話ができること」は介護職としてとてもありがたいです。昔はバイタルを計らずに電話するケースもありましたが、今は「まずバイタルを計る」習慣が根付いてきました。

観察とケアのプロである介護と、医療のプロである看護の連携も増えた

◆安達様(看護師):
最近は介護職員から睡眠や排便について申し送りをもらうことも増え、介護職員からの意見をもとに医師に薬剤の減量の相談もできています。

<さいごに

夜を安心して任せられるという心強さ

ー最後にドクターメイトの導入を検討されている施設様にコメントをいただきたいです

◆安達様(看護師):
老健にとって「夜勤を無くす」というのは簡単な判断ではありません。ですがドクターメイトを利用することで、夜間に対する不安が大きく軽減され、看護師としてとても安心できるようになりました。その結果、日中に本当にやらなければならない業務に集中できるようになったことも大きな変化です。

◆井川様(介護職員):
経過観察の意識付けができるようになりました。また、ドクターメイトではテレビ電話での対応も可能なので、傷の状態確認などもその場でしてもらえます。ドクターメイトのおかげで、夜勤中の不安を1人で抱え込むことなく、安心して夜を過ごせるようになりました。

◆藤原様(係長):
導入後にいただいたオンコール対応マニュアルには、現場の看護師が伝えたいと思うポイントがしっかりと盛り込まれており、感動しました。大変使いやすく、全ユニットに配布しました。
夜勤業務では、介護職員がひとりで判断を迫られる状況は大きな負担となりがちなので、そうした状態は避けたいと思っていました。ドクターメイトのおかげで、安心して夜勤ができていると思います。