管理できない理由「カード・暗証番号の紛失時の責任が重い」
政府が2024年秋に現行の健康保険証を廃止し、マイナカードに一体化する方針を固めたことについて、全国保険医団体連合会は、介護現場、高齢者施設にどのような影響が生じうるのかを調べた「健康保険証廃止に伴う高齢者施設等への影響調査」の結果を公表しました。
利用者・入所者のマイナカードの管理について、「管理できない」が94%、「管理できる」はわずか6%でした。「管理できない」と答えた理由について、「カード・暗証番号の紛失時の責任が重い」が91.1%、「カード・暗証番号の管理が困難」が83.8%、「不正利用、情報漏洩への懸念」が73.5%、「家族の同意が得られない」が41.0%となりました。
健康保険証廃止による施設への影響・危惧について、「マイナカードの取得・利用が困難な利用者への対応増加(代理申請等)」が90.0%、「マイナカード紛失・更新切れ・破損、再発行などへの対応が困難となる」が81.8%、「保険証と一体化したマイナカード(暗証番号含む)の管理が困難となる」が80.7%、「マイナカード紛失・盗難など家族等とのトラブルの増加」が76.2%、「施設内でのカードの紛失・再発行の手間や労力の増加」が75.4%、「情報漏洩やセキュリティ対策が不安」が71.1%、「医療機関に受診の際の付き添いサービスを提供できなくなる」が28.8%となりました。
全国保険医団体連合会「健康保険証廃止に伴う高齢者施設等への影響調査」
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