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高齢者施設における虐待実態 最新データ解説(1)相談・通報件数、虐待件数

厚生労働省は12月25日に、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく令和6年度の対応状況等に関する調査結果を公表しました。特養を中心とした入所系施設を中心に調査結果を解説します。

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令和5年度比で相談・通報対応件数5.6%増

令和6年度に全国の1,741市町村で受け付けた養介護施設従事者等による高齢者虐待に関する相談・通報件数は、3,633 件で令和5年度と比較して5.6%増加しました。

都道府県別では東京都が最も多く462件、次いで大阪府(314件)、神奈川県(276件)、愛知県(263件)、埼玉県(239件)と続きました。

相談・通報者については、「当該施設職員」が 27.4%と最も多く、次いで「当該施設管理者等」が18.2%、「家族・親族」が 14.6%、「当該施設元職員」が8.6%でした。「本人による届出」は2.5%でした。

厚生労働省資料より

虐待発生した施設の約8割で「研修実施」「虐待防止委員会整備」

虐待の事実が認められた施設・事業所の種別は、「特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)」 が28.9%で最も多く、次いで「有料老人ホーム」が28.4%、「認知症対応型共同生活介護(グ ループホーム)」が 14.8%、「介護老人保健施設」が8.9%のとなりました。

厚生労働省資料より

また、虐待の事実が認められた施設・事業所の81.9%で「職員に対する虐待防止に関する研修の実施」、78.4%で「虐待防止委員会の設置」、77.0%で「虐待防止に関する指針の整備」が行われており、仕組みや取り組みが行われていても虐待が発生してしまうことが明らかになりました。

厚生労働省資料より

厚生労働省「令和6年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果」

<シリーズ 全記事はこちらから>

高齢者施設における虐待実態 最新データ解説(1)相談・通報件数、虐待件数

高齢者施設における虐待実態 最新データ解説(2)虐待の内容

高齢者施設における虐待実態 最新データ解説(3)被虐待高齢者の状況、認知症・寝たきり度との関連

高齢者施設における虐待実態 最新データ解説(4)虐待を行った養介護施設従事者等(虐待者)の状況

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