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[相談事例]夏場の高齢者の水分摂取に,何かアドバイスをお願いします.

ドクターメイトにご相談いただいた実際の事例の中から,ご了解を得て紹介しています.

介護士

夏場は尿路感染が多くなります。水分が摂りにくい高齢者に向けてアドバイスをお願いできますか。宜しくお願いします。

内科医 山村

夏場の水分摂取は,どこの施設でも課題ですよね.

まず一般的に必要な1日の水分量ですが,

体重(kg)× 30 mL

で計算します.これは成人の一般的な量です.

体重40kgの高齢者であれば,1日1200mLが1日の水分摂取目標です.

朝起きて100mL

毎食時に200mL×3=600mL

就寝前に100mL

食間に促して午前200mL,午後200mL

というが理想的ですね.

内科医 山村

しかし,なかなか飲んでくれないのが現状かと思います.
高齢者は口渇感を感じにくいので,のどが渇いていなくても飲みたくなる工夫をしてみてください.

温度を替える;冷たいもの,あたたかいもの

飲み物を替える;緑茶,麦茶,紅茶,コーヒー,ハーブティーなど,好みのものを探ってローテートする.香りや色が変わると味見したくなるものです.

味をつける;砂糖,ポッカレモンなどで味をつけるのも一手です.糖尿病のない方であればスポーツドリンク,イオン飲料,ジュースも適宜利用してみて下さい.意外と炭酸飲料大好きな高齢者もいますね.糖尿病の方であれば,ゼロカロリー飲料,水やお茶に人工甘味料を少し入れて味をつけるてもいいでしょう.

内科医 山村

水分制限のある方は,過去の診療を踏まえてその水分量に設定されていると思われます.発熱時,発汗の多いときは不感蒸泄を考慮して若干増量しても良いでしょう.

不感蒸泄の1日量は一般的に、

体重(kg)×15 + (体温-36.8)×200 mL

で計算します。

「体温」の数値を平熱時と、いまの発熱時で計算して、その差が、追加で水分摂取しても大丈夫なだいたいの目安です。

尿路感染も怖いですが,水分制限のある方の水分過多による急性心不全はもっと怖いので,尿がいつもと変わらず出ていることを確認して,体重の増加,浮腫(足背,前脛骨部,顔面)の増悪がないか十分注意して下さい.

介護士

まずはどうやって水分をとっていただくか。ほんとは朝起きてからの一杯がいいんでしょうが、なかなか難しいです。嗜好の問題もあります。なかなか情報を聞き出すのが難しいとは思いますが、まずは嗜好の聞き取りもやってみたいと思います。ありがとうございます。

以上、夏場の水分摂取についてのご相談でした。ドクターメイトでは、直接病気とは関係のない、日常の介護・看護の疑問、相談にも対応いたします。

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