厚労省が今年度に実施した「介護現場でのテクノロジー活用に関する調査研究事業」の速報結果から、入居系施設におけるICT機器の活用実態を解説するシリーズ。3回目はテクノロジー活用関連加算算定や基準緩和の状況について。
令和3年度介護報酬改定において介護ロボット等のテクノロジー活用が要件となっている夜勤職員配置加算の算定状況については、現行基準の緩和に該当する「算定あり 0.9人(見守り機器導入割合が10%以上)」の算定率が「介護老人福祉施設」では4.6%、「地域密着型介護老人福祉施設」では5.7%でした。一方、新設要件に該当する「算定あり 0.6人(見守り機器導入割合が100%以上)」 の算定率は「介護老人福祉施設」では1.2%、「地域密着型介護老人福祉施設」では3.8%でした。
「見守り機器を導入した場合の夜間における人員配置基準の緩和」の見直しの後の基準で算定を行っているかについては、「はい」と回答した割合が「介護老人福祉施設」では2.1%、「地域密着型介護老人福祉施設」では6.4%でした。
日常生活継続支援加算・入居継続支援加算の算定状況については、緩和された要件である「算定あり(介護福祉士の配置要件7:1)」で算定していると回答した施設・事業所は「介護老人福祉施設」で7.5%、「地域密着型介護老人福祉施設」で9.1%でした。
厚生労働省 第26回社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会(Web会議)資料「介護現場でのテクノロジー活用に関する調査研究事業(結果概要)(案)」
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