福祉心理アドバイザー資格検定試験を主催する日本インストラクター技術協会が高齢者に関わる福祉に従事している全国20~60代の男女108名を対象に「福祉従事者が考える心理的サポートの必要性」に関する実態調査を実施、その結果を公表しました。
現場での利用者との関わりにおいて、心理面で困ることについて聞いたところ、「拒否的な態度への対応」が最も多く、次いで「気分の波が激しい方への対応」「怒りを表に出しやすい方への対応」「過度な要求への対応」が続きました。
利用者から受ける相談(心理面)で多いものについては、「体調の変化への不安」が最多で、以下「身体機能の低下への不安」「帰宅できないことへの不安」「食事や睡眠の悩み」と続きました。
「心理的安定を促す環境づくり」「わかりやすい説明の仕方」「傾聴の技法」が必要
そうした中で「福祉の現場で特に必要だと感じる知識・スキル」については、「高齢者特有の心理変化の理解」が最も多く、次いで「心理的安定を促す環境づくり」「わかりやすい説明の仕方」「傾聴の技法」と続きました。
同協会ではこの結果について、利用者対応では、感情的な場面に適切に対応する必要性が強調されているほか、利用者の心理状態を深く理解し、安心感を考慮した環境を整える能力が求められている、と分析しています。
日本インストラクター技術協会 プレスリリース
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