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仕事の悩み<職場編>~令和5年度介護労働実態調査 労働者調査から(5)

公益財団法人介護労働安定センターが公表した、令和5年度の介護労働実態調査の労働者調査結果から、就労及び労働条件、賃金、能力開発の状況、仕事への満足度や悩みといった就業意識等について解説するシリーズの5回目。労働者調査は令和5年10月に行われ、20,699名からの回答がありました。

「人手が足りない」「仕事内容のわりに賃金が低い」不満多く

労働条件・仕事の負担に係る悩みや不安、不満等について、「人手が足りない」が 49.9%で最も多く、続いて「仕事内容のわりに賃金が低い」の 37.5%、「身体的負担が大きい(腰痛 や体力に不安がある)」の 29.3%、「健康面(新型コロナウイルス等の感染症、怪我)の不安がある」、 「精神的にきつい」の 22.5%、「有給休暇が取りにくい」の 20.5%の順となりました。年齢層別では、「夜間や深夜時間帯に何か起きるのではないかと不安がある」は年齢層が低いほど、割合が多くなる傾向となっています。職種別では、介護職員で「身体的負担が大きい(腰痛や大量に不安がある)」が 39.1%と、他の職種に比べて非常に多くなっており、その内訳を介護サービス系型別でみると、施設系(入所型)が 45.6%、居住系が 38.0%となっていたほか、「福祉機器の不足、機器操作の不慣れ、施設の構造に不安がある」も施設系(入所型)が 14.6%、居住系が 13.0%と他の系型よりも多くなっていました。さらに、施設系(入所型)と居住系の「労働条件・仕事の負担について特に悩み、不安、不満等は感じていない」は、それぞれ 4.4%、5.9%と、他の系型の半分以下の水準にとどまっています。

公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」より

職場の人間関係の悩み「上司や同僚と合わない」「後輩の指導が難しい」

職場の人間関係等の悩み、不安、不満等について「自分と合わない上司や同僚がいる」が 19.3%、「部下・後輩の指導が難しい」が 18.5%、「経営層や管理職等の管理能力が低い、業務の指示が不明確、不十分である」が 17.7%等となっています。 男女別では、男性は「部下・後輩の指導が難しい」が最も多く、女性は「自分と合わない上司や同僚がいる」が最も多くなりました。

公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」より

職場で受けたハラスメントについては「脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)」が 7.4% で最も多く、続いて「業務上明らかに不要なこと、遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)」の 4.0%、「私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)」の 3.7%の順となっています。

公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」より

公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」

【関連トピックス】

現在の職場を選んだ理由〜令和5年度介護労働実態調査 労働者調査から(1)

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仕事の悩み<職場編>〜令和5年度介護労働実態調査 労働者調査から(5)

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キャリアアップ、スキルアップ~令和5年度介護労働実態調査 労働者調査から(8)

【関連資料】

介護現場におけるパワー・ハラスメント対策

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