
介護や医療の現場では、利用者の生活機能や自立度を把握するうえで「ADL(日常生活動作)」が重要な指標となります。
一方で、ADLとIADLの違いや、どのように評価するのかが分かりにくいと感じる方もいるでしょう。
本記事では、ADLの基本的な意味からIADLとの違い、代表的な評価方法、ADLを維持・向上させる重要性までわかりやすく解説します。
利用者のADLを支える、現場で活かせるケアの知識を学ぶ

介護職向け医療教育サービス「DM-study」概要資料
利用者のADLを維持・向上するためには、日々の小さな変化に気づき、その方の状態に合わせたケアを行うことが重要です。
DM-studyでは、「食事」「排泄」「移動」「活動・休息」「清潔・整容」など、日常のケアに直結する知識を平均5分の動画で学習できます。介護現場のリアルな事例をもとに、明日から現場で活かせる知識の習得を支援します。
ADLとは
ADL(Activities of Daily Living)とは、「日常生活動作」の略であり、人が独立して毎日の生活を送るために不可欠な基本的な身体動作や行動の総称です。
具体的には、食事、着替え、移動、排泄、入浴、整容といった、人が生存し生活していく上で最低限必要となる身の回りの動作を指します。
医療、介護、福祉、リハビリテーションなどの現場では、高齢者や障害を持つ方の身体能力や日常生活の自立度を客観的に評価し、適切な支援や治療計画を立てるための極めて重要な指標として活用されています。
ADLの種類と「IADL」との違い
ADLは、その動作の複雑さや目的に応じて「基本的日常生活動作(BADL)」と
「手段的日常生活動作(IADL)」の2つに分類されます。
たとえば、「食事」を例に挙げると、目の前にある食べ物を口に運んで食べる動作自体は「BADL」ですが、献立を考え、食材を買いに行き、調理して配膳・後片付けまでを行う一連のプロセスは「IADL」に分類されます。
加齢や病気によって生活機能が低下する際は、一般的にBADLよりも先に、より複雑なIADLから支障が出始めるという特徴があります。
医療・介護の現場におけるADLの評価方法
個人のADLの状態を正確に把握し、必要な介助量を見極めるために、現場では標準化された評価尺度が用いられます。
代表的なものとして以下の2つが知られています。
現場では、単に「能力としてできる動作(できるADL)」だけでなく、「実際の生活で日常的に行っている動作(しているADL)」の両面から評価することが重要視されます。
ADLの維持・向上に取り組む重要性
ADLを維持・向上させることは、単に身体が動くようになること以上の大きな意味を持っています。
まず第一に、「生活の質(QOL)と人間の尊厳の維持」です。人に頼らず自分の力で起きて着替え、排泄や食事を行えることは、本人の自信や自立心の保持に直結します。
第二に、「廃用症候群の予防と悪循環の遮断」です。過剰な介助によって本人が身体を動かさなくなると、筋力の低下や関節の拘縮、心身機能の衰えが進む「廃用症候群」を引き起こします。
これにより「ADLが低下する→活動量が減る→さらに心身機能が低下する」という悪循環に陥り、最終的に要介護状態や寝たきりにつながってしまいます。
適切なリハビリテーションや手すりの設置などの環境整備を行い、本人が「自分でできる動作」を最大限に活かす支援を行うことが、健康的でその人らしい自立した生活を守る鍵となります。
利用者のADLを支える、現場で活かせるケアの知識を学ぶ

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利用者のADLを維持・向上するためには、日々の小さな変化に気づき、その方の状態に合わせたケアを行うことが重要です。
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