
厚生労働省医政局は2025年12月26日に通知「医師法第 17 条、歯科医師法第 17 条及び保健師助産師看護師法第 31 条の解釈について (その3)」を発出。「医行為でないと考えられるもの」について、これまでの「医師法第 17 条、歯科医師法第 17 条及び保健師助産師看護師法第 31 条の解釈につい て」(いわゆる平成17年通知)に追加して以下の4行為を「医行為でないと考えられるもの」として挙げました。
お薬カレンダーへのセット、PTPシートからの薬剤の取り出し
医師、看護師等の免許を有しない者による(中略)医薬品の使用の介助ができることを医師、歯科医師又は看護職員が本人又は家族等に伝えている場合に、事前の本人又は家族等の具体的な依頼に基づき、医師の処方を受け、 あらかじめ薬袋等により患者ごとに区分し授与された医薬品について、医師又は歯科医師の処方及び薬剤師の服薬指導の上、看護職員の保健指導・助言を遵守した(中略)その他の医薬品の使用の介助をすること。
とした上で、
お薬カレンダーへ一包化された等の医薬品をセットすること
服薬の直前に PTP シートから薬剤を取り出すこと
を医師、看護師等の免許を有しない者が行うことを「医行為でない」としています。
なお、PTP シートをハサミなどで1つずつに切り離さないように注意するとともに、抗血栓薬といった特に安全管理が必要な医薬品等服薬の内容によっては、医師、看護師等の医療に関する免許を有しない者が当該行為を実施する際に注意すべきものや医師、歯科医師、薬剤師又は看護職員によ る専門的な管理を必要とするものもあるため、当該行為の実施に当たってはこれらの免許を有する者が判断し、服薬する医薬品の用法を遵守するとともに、その内容について確認する、としています。
湿布の貼付
3点目として、
専門的な管理が必要無いことを医師若しくは看護職員が確認した皮膚に、いわゆる湿布を貼付すること
を挙げています。ここでいう「湿布」は鎮痛・消炎に係る効能・効果を有する貼付剤で、麻薬若しくは向精神薬であるもの又はステロイド外用剤等専ら皮膚疾患に用いるものは対象外となります。
破損、カテーテルから外れた蓄尿バッグの交換・接続
4点目として、
医師又は看護職員の立会いの下で安全に行えることを事前に確認された実施者が、蓄 尿バッグの破損等尿漏れを確認した際や、蓄尿バッグが膀胱留置カテーテルから外れた 際に、膀胱留置カテーテルと未開封・未使用の蓄尿バッグを接続すること
を挙げています。また、この際には、
・患者にいつもと変わった様子がないことを実施前に観察すること。
・排出された尿が膀胱内に逆流する等の可能性があるため、蓄尿バッグは常時患者の膀胱より低い位置にすること。また、蓄尿バッグが汚染される可能性があるため床につかないようにすること。
・膀胱留置カテーテルや接続チューブが折れ曲がったり、ベッド柵などで潰れたりしていないか確認すること。また、膀胱留置カテーテル挿入時に膀胱内で膀胱留置カテー テル先端のバルーンに水を注入し、膨らませて膀胱に留置しているため、膀胱留置カテーテルは引っ張らないようにすること。
・蓄尿バッグの交換は、石鹸や擦式アルコール製剤を使用した手洗いを行った上で、手袋を装着して行い、終了後も手洗いをすること。また、蓄尿バッグ側と繋ぐ膀胱留置カテーテルの接続部は、接続前に消毒綿で拭いてから蓄尿バッグと接続すること。
を留意点として挙げていることに加え、この行為について、
破損等尿漏れを確認した場合の行為であり、定期的な交換においては、医師又は看護職員が膀胱留置カテーテル・蓄尿バッグの両方を交換すること。また、蓄尿バッグの交換につ いて、医師又は看護職員の配置がある場合には、その指導の下で実施されるべきである。
としています。
事業者は安全にこれらの行為が行われるよう監督を
これらの行為について、厚労省は事業者に対し、安全にこれらの行為が行われるよう監督することが求めたうえで、患者本人や家族に対して分かりやすく、適切な説明を行うとともに、介護職 員等の実施する行為について患者本人や家族が相談を行うことができる環境作りに努めることを求めています。さらに、サービス担当者会議の開催時等に医師、 歯科医師、薬剤師又は看護職員に相談する、必要に応じて書面等で指示を受ける、ケアの実施後に医師、歯科医師、薬剤師又は看護職員に報告を行う等して適切に連携することも求めています。
厚生労働省医政局「医師法第 17 条、歯科医師法第 17 条及び保健師助産師看護師法第 31 条の解釈について (その3)」



