弊社ご契約施設様より実際にいただいた相談事例を,了承を得てご紹介しています。

看護師

背部の写真です。 掻痒感が強く、掻いて傷つくことを繰り返すため、対応に困っています。

(※実際には写真を送信いただきました)
皮膚科医 青柳

写真見させていただきました. 背部に鱗屑を伴う紅斑がありますね。皮疹が背部だけということであれば、汗や物理的刺激による湿疹が最も考えやすい状況だと思います。

1日で紅斑が消えて、皮疹の形が変わるようであれば蕁麻疹ですが、見た目は蕁麻疹っぽくは見えないですね。

皮膚科医 青柳

対処法ですが、ステロイド外用薬及び保湿がメインになると思います。

アンテベートやマイザーなどのvery strong クラスと言われるステロイドを塗布します。背部は皮が厚いので、しっかりと強めのステロイドでないと効きが悪いのです。

その上で、保湿を加えてあげると良いと思います。

ステロイドを使用して1週間もすれば症状は落ち着くはずですが、もし1週間経っても症状が変わらない場合には他の疾患も鑑別にあげる必要が出てきますね。

看護師

マイザーは、しばらく使っていたのですが、改善と悪化を繰り返している状況です。保湿と保清が不足しているという事でしょうか。

真菌という事は考えにくいですか?

皮膚科医 青柳

マイザーを塗っていて、一旦改善していたということは湿疹などの皮膚炎だと考えられます。

湿疹もどうしても繰り返してしまうので、少し長めに使用してあげることがコツです。ティッシュが1枚つくかつかないかぐらいのベタつき感がステロイド外用薬の適量なので、その量で1週間塗って反応を見てみることは良いと思います。

皮膚科医 青柳

真菌症の可能性ももちろんゼロではありませんが、今現在の見た目からは第一には考えません。 真菌症だとするとステロイド外用薬で逆に少し悪化するはずなのですが、それから治療を行っても十分に間に合います。 なので、ステロイド外用薬への反応を見てから鑑別にあげるとういう方針で良いと思います。

肌の状態を良くしておかないと、湿疹は治ってもまたできるので、薬を使っていても増悪と寛解を繰り返すことになります。背部だと汗の影響と皮膚乾燥が皮膚の状態を悪化させる原因としては多いです。

なので、汗をかいているようであれば、こまめに拭いてあげる、拭くときも強くではなく愛護的に。そして、しっかりと保湿を行う。これが湿疹を繰り返さないことのポイントになることが多いですよ。

看護師

わかりました。詳しい解説ありがとうございます。根気よく対応してみます。

以上、背中の掻痒についてのご相談でした。今後、治療経過についても適宜ご報告頂く予定です。ご相談ありがとうございました。