公益財団法人介護労働安定センターは7月に、令和5年度の介護労働実態調査の結果を公表しました。調査は「事業所における介護労働実態調査」と「介護労働者の就業実態と就業意識調査」から構成。「事業所における介護労働実態調査」は介護事業所を対象に、介護事業所で働く労働者の確保や定着・雇用管理、人材育成、処遇改善、福利厚生の状況や事業運営上の課題について、また、「介護労働者の就業実態と就業意識調査」は介護労働者を対象に、就労及び労働条件、賃金、能力開発の状況、仕事への満足度や悩みといった就業意識等についてアンケートを実施しています。調査は令和5年10月に行われ、9,077の事業所(うち、入所型の施設系は1,192事業所)からの回答がありました。この調査結果から介護事業所の状況をシリーズでお伝えします。
介護職員の就業形態、男女比、高齢者・派遣職員の活用
介護職員の就業形態について、事業所調査の結果から、無期雇用者は全体の69.2%、有期雇用者は 23.7%となっていました。就業形態別のフルタイム勤務と短時間勤務の内訳については、介護職員全体ではフルタイム勤務が67.2%、 短時間勤務は 31.2%と、フルタイム勤務の方が多くなりました。無期雇用職員は、フルタイム勤務が77.9%、短時間勤務が 20.2%と、フルタイムが短時間の3.9 倍となっています。一方、有期雇用職員の フルタイム勤務は 36.2%にとどまっています。
性別内訳では、男性が 24.6%、女性が66.6%でした。
介護職員に占める65歳以上の職員の割合は10.4%。前年度よりも0.6ポイント低下しています。
介護職員として勤務する派遣職員を受け入れている事業所の割合は14.2%でした。また、それぞれの全職員に対する派遣介護職員の割合(派遣職員が在籍していない事業所も含む)は、2.6%でした。事業所における派遣介護職員の全職員に占める派遣職員の割合は、「 0 超~10%未満」が 7.0%で最も多くなったほか、「 100%」(介護職員すべてが派遣職員により構成されている事業所)も0.3%ありました。
公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」
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