2024年の介護事業者の倒産が、過去最多の172件(前年比40.9%増)に達した株式会社東京商工リサーチの調査により分かりました。介護事業者の倒産は、2016年に年間100件を超え、コロナ禍で利用控えなどで増加。コロナ関連支援で2021年は一時的に減少したが、支援縮小とともに再び増加に転じ、2022年はデイサービスグループの連鎖倒産も重なり143件に達していました。
サービス別では、訪問介護が過去最多の81件、デイサービスが過去2番目の56件、有料老人ホームも過去最多の18件となっています。
原因別では、利用者の獲得遅れなどが響いた「販売不振(売上不振)」の125件(前年比35.8%増、前年92件)が最多。次いで、赤字累積の「既往のシワ寄せ」15件(同200.0%増、同5件)、無計画や無謀な経営など「事業上の失敗」14件(同366.6%増、同3件)となっています。
東京商工リサーチ 「TSRデータインサイト」
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