新型コロナによる救急医療提供体制ひっ迫の影響か
消防庁は1月18日、「令和4年版 救急・救助の現況」を公表。令和3年中の救急自動車による現場到着所要時間(入電から現場に到着するまでに要した時間)は、全国平均で約9.4分と令和2年の約8.9分から0.5分伸び、病院収容所要時間(入電から医師引継ぎまでに要した時間)は、全国平均で約42.8分と令和2年の約40.6分から2.2分伸びたことが分かりました。新型コロナに備えて、救急医療体制を整備したものの、それを上回る患者数の伸びでひっ迫したことが影響したものと思われます。
高齢者施設からの 平均病院収容所要時間41.2分
消防本部規模別でみると、入電から医師引継ぎまでの平均所要時間が最も早かったのは管轄人口区分が30万人以上70万人未満の消防本部が39.4分で、最も時間を要していたのは管轄人口区分が5万人未満の消防本部が45.2分となっていました。また、発生場所別では、老人ホーム:老人ホーム、老人保健施設等の老人の収容施設からの救急搬送で、現場到着所要時間は平均8.8分、病院収容所要時間は平均41.2分でした。
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