2月27日に開催された第26回社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会において、介護中の事故などのリスクマネジメントについて行われた実態調査の結果が報告されました。調査結果から、特養・老健のリスクマネジメントに関わるデータを3回シリーズでご紹介します。1回目は安全対策体制加算の算定状況について。
安全対策体制加算の算定は、特養で69.9%、老健で73.9%でした。安全対策体制加算を算定しない理由・課題として、特養で最も多かったのが、「職員の労務負担が増えるため、加算の算定に取り組む余裕がない」で、以下「外部の研修を受けた担当者を配置できない」「人件費等のコストが加算額に見合わない」と続きました。老健では「外部の研修を受けた担当者を配置できない」が最も多くなりました。
安全対策体制加算を未算定の事業所のうち、安全管理体制未実施減算に該当する事業所は、特養で1.5%、老健で2.9%でした。安全管理体制未実施減算で満たすことができなかった運営基準は「安全対策担当者の設置」が最も多い結果となりました。
厚生労働省 第26回社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会(Web会議)資料「介護保険施設のリスクマネジメントに関する調査研究事業(結果概要)(案)」
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