
厚生労働省は2025年12月25日に令和7年度補正予算案で可決された「令和7年度介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」の実施要項と書式を介護保険最新情報Vol.1454にて通知しました。その内容をお伝えします。
対象サービス・補助額・対象期間
介護サービス事業所等に対する補助額は、以下の式により被保険者ごとの補助額を算出し、介護サービス事業所等ごとに補助額を合計することで確定することとする。なお、被保険者ごとの補助額の算出に当たっては、1円未満の端数は切り捨てとする。
被保険者ごとの補助額=基準月の介護総報酬×交付率
※基準月の介護総報酬は、基準月の介護報酬総単位数(基本報酬サービス費に各種加算減算を加えた単位数をいう。)に、1単位の単価を乗じたもの。
基準月は令和7年12月とし、原則、令和7年12月におけるサービス提供による報酬額から、6月分の補助額を算出することとする。
なお、以下の介護サービス事業所等は本補助金の対象外とする。
・令和8年4月以降に新規開設された介護サービス事業所等
・計画書の提出時点で廃止・休止となることが明らかになっている介護サービス事業所等
・居宅療養管理指導、福祉用具貸与、特定福祉用具販売、介護予防居宅療養管理指導、介護予防福祉用具貸与及び特定介護予防福祉用具販売
<入所・施設系サービス等>補助金の要件・交付率・対象者
対象サービス
介護福祉施設サービス、地域密着型介護老人福祉施設、(介護予防)特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、(介護予防)小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、(介護予防)認知症対応型共同生活介護、(介護予防)短期入所生活介護、介護保健施設サービス、(介護予防)短期入所療養介護(老健)、介護医療院サービス、(介護予防)短期入所療養介護(病院等・医療院)

補助金の要件
以下の(1)を満たす介護サービス事業所等であること。また、(1)の要件に加えて、(2)及び(3)の要件を満たす介護サービス事業所等又は(3)の要件を満たす介護サービス事業所等に対しては、それぞれの要件に応じて設定された交付率を乗じて算出される補助額が加算される。
(1)基準月において、処遇改善加算を算定していること。ただし、基準月において処遇改善加算を取得していない場合であっても、申請時に処遇改善加算を算定している又は処遇改善加算の算定を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から処遇改善加算を算定しているものとして取り扱う。なお、処遇改善加算の算定を誓約した場合は、実績報告書において処遇改善加算の算定について報告することとする。
(2)基準月において、生産性向上や協働化に係る取組として以下のいずれかの取組を行っていること。
(ア)生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定していること。ただし、基準月において、生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定していない場合であっても、申請時に生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定している又は生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡの算定を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定しているものとして取り扱うこととする。なお、生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡの算定を誓約した場合は、実績報告書において生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡの算定について報告することとする。
(イ)ケアプランデータ連携システム(厚生労働省がケアプランデータ連携システムと同等の機能とセキュリティを有するシステムとして認めたものを含む)に加入していること(小規模多機能型居宅介護及び介護予防小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、短期入所生活介護及び介護予防短期入所生活介護並びに短期入所療養介護及び介護予防短期入所療養介護に限る。また、小規模多機能型居宅介護及び介護予防小規模多機能型居宅介護並びに看護小規模多機能型居宅介護については、短期利用型サービスを含む。)。ただし、基準月において、ケアプランデータ連携システムに加入していない場合であっても、申請時にケアプランデータ連携システムに加入している又はケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月からケアプランデータ連携システム加入しているものとして取り扱うこととする。なお、ケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、実績報告書においてケアプランデータ連携システムの加入について報告することとする。
(ウ)介護サービス事業所等が所属する法人が、社会福祉連携推進法人に所属していること。
(3)職場環境改善等に向けて、以下の(ア)~(ウ)のいずれかの取組の実施を計画又は既に実施していること。ただし、(2)の要件を満たしている場合は、(3)の要件を満たしているものとして取り扱うこととする。また、令和6年度介護人材確保・職場環境改善等事業による補助金の交付を受けている介護サービス事業所等については、職場環境改善等に向けた取組を既に実施していることとみなし、当該要件を満たしているものとして取り扱うこととする。
(ア)介護職員等の業務の洗い出しや棚卸しなど、現場の課題の見える化
(イ)業務改善活動の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ又は外部の研修会の活動等)
(ウ)業務内容の明確化と職員間の適切な役割分担の取組
対象者
(1)の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護従事者を対象とする。
(2)(3)の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護職員(ただし、当該介護サービス事業所等において、介護職員以外の職員を改善の対象に加えることも可能。)を対象とする。
<訪問・通所系サービス等>補助金の要件・交付率・対象者
対象サービス
訪問介護、夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、(介護予防)訪問入浴介護、通所介護、地域密着型通所介護、(介護予防)通所リハビリテーション、(介護予防)認知症対応型通所介護

補助金の要件
以下の(1)を満たす介護サービス事業所等であること。また(1)の要件に加えて、(2)及び(3)の要件を満たす介護サービス事業所等又は(3)の要件を満たす介護サービス事業所等に対しては、それぞれの要件に応じて設定された交付率を乗じて算出される補助額が加算される。
(1)基準月において、処遇改善加算を算定していること。ただし、基準月において処遇改善加算を取得していない場合であっても、申請時に処遇改善加算を算定している又は処遇改善加算の算定を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から処遇改善加算を算定しているものとして取り扱う。なお、処遇改善加算の算定を誓約した場合は、介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業実績報告書(以下「実績報告書」という。)において処遇改善加算の算定について報告することとする。
(2)基準月において、生産性向上や協働化に係る取組として以下のいずれかの取組を行っていること
(ア)ケアプランデータ連携システム(厚生労働省がケアプランデータ連携システムと同等の機能とセキュリティを有するシステムとして認めたものを含む)に加入していること。ただし、基準月において、ケアプランデータ連携システムに加入していない場合であっても、申請時にケアプランデータ連携システムに加入している又はケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月からケアプランデータ連携システム加入しているものとして取り扱うこととする。なお、ケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、実績報告書においてケアプランデータ連携システムの加入について報告することとする。
(イ)介護サービス事業所等が所属する法人が、社会福祉連携推進法人に所属している
(3)職場環境改善等に向けて、以下の(ア)~(ウ)のいずれかの取組の実施を計画又は既に実施していること。ただし、(2)の要件を満たしている場合は、(3)の要件を満たしているものとして取り扱うこととする。また、令和6年度介護人材確保・職場環境改善等事業による補助金の交付を受けている介護サービス事業所等については、職場環境改善等に向けた取組を既に実施していることとみなし、当該要件を満たしているものとして取り扱うこととする。
(ア)介護職員等の業務の洗い出しや棚卸しなど、現場の課題の見える化
(イ)業務改善活動の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ又は外部の研修会の活動等)
(ウ)業務内容の明確化と職員間の適切な役割分担の取組
対象者
(1)の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護従事者を対象とする。
(2)(3)の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護職員(ただし、当該介護サービス事業所等において、介護職員以外の職員を改善の対象に加えることも可能。)を対象とする。
<訪問看護・訪問リハ・居宅介護支援・介護予防支援>補助金の要件・交付率・対象者
対象サービス
(介護予防)訪問看護、(介護予防)訪問リハビリテーション、居宅介護支援、介護予防支援

補助金の要件
以下の(1)又は(2)のいずれかを満たす介護サービス事業所等であること。
(1)基準月において、生産性向上や協働化に係る取組として以下のいずれかの取組を行っていること。(ア)ケアプランデータ連携システムに加入していること。ただし、基準月において、ケアプランデータ連携システムに加入していない場合であっても、申請時にケアプランデータ連携システムに加入している又はケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月からケアプランデータ連携システム加入しているものとして取り扱うこととする。なお、ケアプランデータ連携システムの加入を誓約した場合は、実績報告書においてケアプランデータ連携システムの加入について報告することとする。
(イ)介護サービス事業所等が所属する法人が、社会福祉連携推進法人に所属していること。
(2)基準月において、処遇改善加算Ⅳの算定に準ずる(ア)から(ウ)までの要件を全て満たすこと。(ア)任用要件・賃金体系の整備等次の一から三までを全て満たすこと。
一 職員の任用の際における職位、職責、職務内容等に応じた任用等の要件(職員の賃金に関するものを含む。)を定めていること。
二 一に掲げる職位、職責、職務内容等に応じた賃金体系(一時金等の臨時的に支払われるものを除く。)について定めていること。
三 一及び二の内容について就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての職員に周知していること。ただし、常時雇用する者の数が10人未満の事業所等など、労働法規上の就業規則の作成義務がない事業所等においては、就業規則の代わりに内規等の整備・周知により上記三の要件を満たすこととしても差し支えない。また、申請時に上記一及び二の定めの整備を行うことを誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から当該要件を満たしたものと取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、実績報告書において当該定めの整備を行った旨を報告することとする。
(イ)研修の実施等次の一及び二を満たすこと。
一 職員の職務内容等を踏まえ、職員と意見を交換しながら、資質向上の目標及びa又はbに掲げる事項に関する具体的な計画を策定し、当該計画に係る研修の実施又は研修の機会の確保をしていること。
a資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等(OJT、OFFJT等)を実施するとともに、職員の能力評価を行うこと。
b資格取得のための支援(研修受講のための勤務シフトの調整、休暇の付与、費用(交通費、受講料等)の援助等)を実施すること。二一について、全ての職員に周知していること。ただし、申請時に上記一の計画を策定し、研修の実施又は研修機会の確保を行うことを誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から当該要件を満たしたものと取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、実績報告書において、当該計画の策定等を行った旨を報告することとする。
(ウ)職場環境等要件別紙1表5に掲げる「入職促進に向けた取組」、「資質の向上やキャリアアップに向けた支援」、「両立支援・多様な働き方の推進」、「腰痛を含む心身の健康管理」及び「やりがい・働きがいの醸成」の区分ごとに1以上の取組を実施し、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」のうち2以上の取組を実施すること。ただし、1法人あたり1の施設又は事業所のみを運営するような法人等の小規模事業者は、「各種委員会の共同設置、各種指針・計画の共同策定、物品の共同購入等の事務処理部門の集約、共同で行うICTインフラの整備、人事管理システムや福利厚生システム等の共通化等、協働化を通じた職場環境の改善に向けた取組の実施」の取組を実施していれば、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」の要件を満たすものとする。ただし、申請時に職場環境等要件に係る取組を行うことを誓約した場合は、本補助金の申請要件の審査に当たっては、基準月から当該要件を満たしたものと取り扱うこととする。当該誓約をした場合は、実績報告書において、当該職場環境等要件に係る取組を行った旨を報告することとする。
対象者
(1)の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護従事者を対象とする。
(2)(3)の要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護職員(ただし、当該介護サービス事業所等において、介護職員以外の職員を改善の対象に加えることも可能。)を対象とする。
要件を満たす介護サービス事業所等について、当該要件を満たした場合に設定された交付率に基づき算出される補助額については、当該介護サービス事業所等に勤務する介護従事者を対象とする。
職場環境等要件 一覧
厚労省が定める「職場環境等要件」は以下の通り。

補助対象経費
(1)賃金改善経費
・賃金改善の方法
本事業の対象となる介護サービス事業所等を運営する介護サービス事業者又は介護保険施設は、サービス類型及び補助金の要件別に設定された交付率のうち、賃金改善経費分として設定された交付率により算出された補助額に相当する介護従事者の賃金(基本給、手当、賞与等(退職手当を除く)をいう。)の改善を実施しなければならない。
ただし、上記の<入所・施設系サービス><訪問・通所系サービス>で(2)の要件を満たす介護サービス事業所等を運営する介護サービス事業者等においては、交付率のうち、第5欄に掲げる交付率により算出された補助額については、介護職員への配分を基本とするが、介護サービス事業者等の判断により、介護職員以外の職種への配分も含め、事業所内で柔軟な配分を認めることとする。賃金改善は、基本給、手当、賞与等のうち対象とする賃金項目を特定した上で行うものとする。その際、介護サービス事業者等は、特定した賃金項目を含め、補助金の交付対象期間において、前年同時期と比較し、賃金改善の対象とした職員の平均的な賃金水準を低下させてはならない。また、安定的な処遇改善が重要であることから、基本給による賃金改善が望ましいが、介護サービス事業所等の判断により、その他の手当、一時金等を組み合わせて実施しても差し支えない。ただし、例えば、一部の職員に加算を原資とする賃金改善を集中させることや、同一法人内の一部の事業所のみに賃金改善を集中させることなど、職務の内容や勤務の実態に見合わない著しく偏った配分は行わないこと。
・賃金改善方法の周知について本補助金を申請する介護サービス事業者等は、対象となる介護サービス事業所等における賃金改善を行う方法等について、申請書を用いるなどにより職員に周知するとともに、就業規則等の内容についても介護従事者に周知すること。介護従事者から本補助金に係る賃金改善に関する照会があった場合は、当該職員の賃金改善に係る内容について、書面を用いるなど分かりやすく回答すること。
・労働法規の遵守について介護サービス事業者等は、本補助金の目的等を踏まえ、労働基準法等の労働法規を遵守しなければならない。
(2)職場環境改善等経費
上記の<入所・施設系サービス><訪問・通所系サービス>で(3)の要件を満たす介護サービス事業所等を運営する介護サービス事業者等に限る。交付率のうち、第6欄に掲げる交付率により算出された補助額に相当する職場環境改善の取組の経費に充てることができる。当該職場環境改善等経費には、介護助手等を募集するための経費及び職場環境改善等(例えば、処遇改善加算の職場環境等要件の更なる実施)のための様々な取組を実施するための研修費等の経費が含まれる。ただし、介護テクノロジー導入・協働化等支援事業の対象経費(介護テクノロジー等の機器購入費用)に充当することはできない。
また、介護サービス事業者等は、第6欄に掲げる交付率により算出された補助額に相当する介護職員等(介護職員以外のその他の職員を賃金改善の対象としている介護サービス事業者等については、その他の職員を含む。)の賃金改善に充てることができる。賃金改善は、基本給、手当、賞与等のうち対象とする賃金項目を特定した上で行うものとする。その際、介護サービス事業者等は、補助金の交付対象期間において、前年同時期と比較し、賃金改善の対象とした職員の平均的な賃金水準を低下させてはならない。介護サービス事業者等は、当該事業所における職場環境改善等経費に係る賃金改善を行う方法等について職員に周知しなければならない。また、職員から職場環境改善等経費に係る賃金改善に関する照会があった場合には、当該職員に関係する賃金改善の内容について、書面を用いる等の方法で分かりやすく回答すること。
各種書式
計画書(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業)基本情報入力シート 1 2
処遇改善加算対象サービス 総括表 1 2
処遇改善加算対象外サービス 総括表 1 2
実績報告書(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業)作成用 基本情報入力シート 1
介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業 実績報告書 1
(確認用)提出前のチェックリスト 1
介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業実績報告書(施設・事業所別個表) 1
変更に係る届出書(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業) 1
特別な事情に係る届出書(介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業) 1
介護保険最新情報Vol.1454 令和7年度介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業の実施について



