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夜勤を含む交代制勤務は疲労回復や生産性にどのような影響を与えるのか<daily news pickup 12月9日>

疲労や不眠、病欠回数と強く関係する「勤務間インターバル」

特養などの高齢者施設や医療機関など、夜勤も含む交代制勤務が行われる医療・介護現場では、夜間の業務負荷や夜勤に伴う日中のパフォーマンスへの影響などがよく言われています。こうした交代制勤務が与える影響について調べた海外の研究を解説します。

ここで夜勤と並んで重要視されるのが「勤務間インターバル」です。勤務間インターバルとは、勤務終了後から次の勤務開始までの時間間隔のことで、

22時退勤→翌日9時出勤の場合、勤務間インターバルは「11時間」

8時退勤→21時出勤の場合、勤務間インターバルは「13時間」

となります。一般的な8時間労働(9時出勤→18時退勤)ですと、勤務間インターバルは「15時間」となりますが、介護現場においては、申し送りなどの残業時間で勤務間インターバルが短くなるだけでなく、夜間のオンコール待機や駆けつけなど、緊張感を持ってオフの時間を過ごす看護師や介護職員にとって、実質的な勤務間インターバルはもっと短くなるといっても過言ではないでしょう。

日本看護協会 2018年9月開催「看護職にとってなぜ勤務間インターバル確保が必要か――看護職の夜勤負担に関する調査研究報告会」配布資料「交代制勤務看護師の勤務間インターバルと疲労回復に関する研究」より

スウェーデンの交代勤務者1,798名を対象に、各勤務条件と疲労・不眠の関連度を調べた研究(※1)では、夜勤や勤務間インターバルが11時間未満の労働者は、疲労、不眠を強めることが分かっています。さらに、ノルウェーの看護師1,538名を対象に行われた別の研究(※2)では、夜勤や勤務間インターバルが11時間未満の看護師で、病欠が21%も増加することが分かりました。

夜勤だけではなく、日勤の職員の業務負荷にも注視を

職員の業務負荷、労働時間というと、どうしても夜勤にばかり目が行きがちですが、この勤務間インターバルの考え方は日勤の職員にも当てはまります。夜間のオンコール待機や駆けつけなどに対するオンコール待機の外部化などの夜間体制の見直しとともに、工数がかかる受診付き添いを省力化するなどの日中の働き方にも注視が必要と言えます。

※1 Åkerstedt & Kecklund, Appl Ergon 2017
※2 Vedaa et al, Occup Environ Med 2017

日本看護協会 「交代制勤務看護師の勤務間インターバルと疲労回復に関する研究」

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