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従来型特養の45.2%、ユニット型特養の31.5%が赤字運営~2024年度特別養護老人ホームの経営状況 集計結果より

独立行政法人福祉医療機構は同機構融資先の地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を含む介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)5,834施設(うち従来型1,965施設、ユニット型3,631施設、その他型238施設)を対象に2024年度の経営状況についての集計・分析結果を公表。改定年度である2024年度も厳しい経営状況は変わらず続いていたことが分かりました。

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基本報酬引き上げや各種加算新設された改定年度も厳しい経営状況は好転せず

改定年度であった2024年度の経営状況を前年度と比較したところ、サービス活動増減差額比率は、従来型では前年度比0.5減の1.0%、ユニット型では前年度比0.2ポイント増加5.1%となりました。赤字施設割合は従来型で45.2%(前年度比2.1ポイント増)、ユニット型で31.5%(前年度比0.4ポイント増)となり、基本報酬の引き上げや各種新規加算が新設された改定年度も厳しい経営状況が続いたことが分かりました。

独立行政法人福祉医療機構「2024年度特別養護老人ホームの経営状況について」より

収益面では、収益に関する指標を確認すると、特養入所利用率が従来型で前年度比0.1ポイント増の93.1%、ユニット型で前年度比0.2ポイント増の93.4%となったほか、短期入所の利用率も従来型で1.0ポイント、ユニット型で5.4ポイント上昇、特養入所・短期入所ともに実利用者数が増加していました。加えて、利用者単価を表す、利用者1人1日当たりサービス活動収益も従来型で前年度から273円、ユニット型で前年度から370円増加しています。

さらに、2024年改定で一本化された介護職員等処遇改善加算について、従来型の96.0%、ユニット型の96.3%が加算(Ⅰ)・(Ⅱ)のいずれかを算定、従事者1人当たりサービス活動収益は従来型で前年度から199千円、ユニット型で前年度から196千円増加しています。

費用面では、処遇改善による影響で、従事者1人当たり人件費が前年度比で従来型で101千円、ユニット型で130千円増加したものの、併せて収益も増加しているため、人件費率は従来型では横ばい、ユニット型では前年度から0.3ポイント減となりました。

経費率については物価高騰の影響を大きく受け、は従来型で前年度比0.5ポイント、ユニット型で同0.4ポイント増加となりました。内訳としては、水道光熱費率や給食費率がが0.1~0.2ポイント増加しています。

独立行政法人福祉医療機構「2024年度特別養護老人ホームの経営状況について」より

定員規模別 小規模の施設ほど赤字施設割合高く

2024年度の特別養護老人ホームの経営状況について、定員規模別による集計・分析も行われています。

サービス活動増減差額比率ならびに経常増減差額比率は、従来型では、定員規模が大きいほど高くなる傾向がみられ、「30人以上59人以下」、「60人以上79人以下」では、半数以上が赤字となるなど、小規模施設ほど経営が厳しい状況が明らかになりました。(従来型の「29人以下」はサンプル数が少ないため、ここでの言及は避けています)

ユニット型も同様に、定員規模が大きくなるほど高くなる傾向にあり、赤字施設割合は「29人以下」の区分が40.0%と最も高くなりました。

収益面については、従来型では定員規模が大きくなるほど特養入所の利用率は低下する傾向がみられました。一方で、大規模な施設ほど要介護度は低い傾向ながら、利用者単価は定員規模が大きいほど高い傾向がみられています。このことについて、同機構では「基本報酬や加算の算定状況の差による影響が大きい」と分析しています。

ユニット型も同様に、特養入所の利用率は「29人以下」の区分がもっとも高く、「100人以上」の区分がもっとも低くなりました。従事者1人当たりサービス活動収益についても、従来型と同様、定員規模が大きいほど高く、「29人以下」と「100人以上」の区分の間で1,423千円の差が生じています。

費用面については、従来型では、人件費率は定員規模が大きくなるほど低くなる一方、従事者1人当たり人件費は高くなっています。給食費率はスケールメリットによりコストを抑えやすくなる大規模施設ほど低くなっています。

ユニット型では、従来型と同様に人件費は定員規模が大きくなるほど高くなった一方で、収益に差があるため人件費率は定員規模が小さいほうが高くなっています。

独立行政法人福祉医療機構「2024年度特別養護老人ホームの経営状況について」より

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過疎状況別の経営状況 従来型特養の約半数が赤字運営に

「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」にて規定されている市町村とそれ以外の地域の2024年度の特別養護老人ホームの経営状況についても集計・分析が行われています。

従来型・ユニット型ともに過疎地域のほうがサービス活動増減差額が低く、従来型で1.2ポイント、ユニット型で2.8ポイントの差がみられました。

従来型・ユニット型のいずれも過疎地域のほうが特養入所・短期入所の利用率が低く、待機登録者数も少ない傾向で、さらに利用者単価にも差があることから、赤字施設割合も過疎地域の方が高く、従来型で2.7ポイント、ユニット型で8.6ポイントの差がみられ、過疎地域の施設はきわめて厳しい経営状況であることが分かりました。

費用の半分以上を占める人件費率についても従来型・ユニット型のいずれも過疎地域のほうが高い傾向がみられましたが、過疎地域のほうが1施設当たり従事者数が少なく、従事者1人当たり人件費が低いことから、同機構では「収益の差による影響が大きい」と分析しています。

独立行政法人福祉医療機構「2024年度特別養護老人ホームの経営状況について」より

独立行政法人福祉医療機構「2024年度特別養護老人ホームの経営状況について」

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