
三重県が県内の特別養護老人ホーム等の入所型事業所に対して実施した、高齢者施設等における救急搬送等実態調査の2022年1月の集計結果を解説するシリーズ。2回目は救急車への付き添い実態や看取り期(終末期)の入所者の搬送などについて解説します。
70.2%「職員が救急車に同乗し付き添った」
2021年の概ね1年間において、救急搬送があったと回答した339施設のうち、「救急車に同乗して職員が付き添った」のは70.2%でした。「救急車には同情せず、搬送先に向かった」のは17.7%、職員は付き添わなかったのは5.9%でした。

その他のケースを抜粋すると
・基本的には家族が同乗してもらうが、間に合わない場合は施設職員が同乗もしくは搬送先に向かう
・市と医師会・消防署で協議された運用方法を用いて看護師が同乗していない。家族が可能であれば、施設に来て頂き同乗するか搬送先が決定後に自家用車で病院に向かう
・緊急時の情報連絡票に詳細を記入し、消防隊員に提出する
などが挙がりました。
職員が付き添わなかった場合の対応としては、85.0%で「家族に搬送先へ向かうよう要請」しており、その他の対応としては、「家族に同乗を依頼し、経過状況について施設で用意した申し送り表、日常の様子についてのサマリー、お薬手帳 ・医師からの救急外来宛FAXを必ず救急隊員に渡す」という回答がありました。

約2割の施設「救急搬送するも軽度だった事例ある」
看取り期(終末期)の入所者の搬送について、23.2%の事業所において「ある」と回答。その他の意見として「看取り期で、主治医と、ご家族様相談の上で決定された意向に沿って対応」、「家族が延命を望む場合は要請する。看取りを望む場合は要請しない」などが挙がりました。

救急搬送したが比較的軽度だった事例の経験については、救急搬送があったと回答した339施設のうち、20.4%で「ある」と回答。「病院到着時に改善するケースがあった」「入院にはならなかったが、受診は必要だった」という意見のほかにも、「医療的な判断が困難な介護施設において、症状や病状が比較的軽度であったどうかは結果論であり、ご家族様や介護するスタッフとしては救急搬送しなくて良かったと思うことはありません」、「施設として救急要請の必要性ないと判断しても、家族の強い希望によって要請せざるを得なかった」という回答がありました。

三重県「高齢者施設等における救急搬送等実態調査(令和4年1月)集計」
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