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高齢者施設等における薬剤管理の現状と課題~令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会から(6)<daily news pickup 4月25日>

2024年度のトリプル改定に向けて、4月19日に開催された第2回の意見交換会で提示された議題の中から、特養や介護付有料、グループホームなどの高齢者施設の現状と課題、そして報酬改定に向けた論点をテーマ別に解説するシリーズ。ここでは、高齢者施設等における薬剤管理の現状と課題について解説します。

高齢者施設等における薬剤管理の現状

高齢者施設等の利用者においては、加齢による身体・認知機能等の低下と多剤の服用が重なることにより、有害事象のリスク増加や服薬アドヒアランス低下等につながる状態(ポリファーマシー)に陥ることが懸念されるため、薬剤管理の実施は薬物療法の適正化の観点から重要とされています。それに伴い、常勤の医師及び薬剤師の配置がある施設において、施設での薬剤管理指導や減薬等に係るかかりつけ医との連携の取組について、令和 3年度介護報酬改定において介護老人保健施設に対する評価が新設されました。また、薬剤師の配置がない介護老人福祉施設等では、薬局等の薬剤師による訪問薬剤管理指導が進められてきており、入所者の服用薬剤の種類数が多 い傾向にあるこれらの施設において、アドヒアランスや重複投薬の改善等を通じたポリファーマシー対策だけでなく、施設職員の業務改善にも貢献しています。

厚生労働省「令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会(第2回)」資料より

高齢者施設等における薬剤管理の課題

高齢者施設等においては、ポリファーマシーが懸念される利用者が多くおり、また、服薬の支援・管理は施設職員の業務の中でも時間や労力を相当程度必要とします。常勤の医師及び薬剤師の配置がある施設においては、減薬を含めた必要な取組等をさらに推進することが求められ、その他の施設等では、薬局等の薬剤師が、医師や施設職員と協働しながら、各利用者・施設の状況等に応じた薬剤管理指導を行うことで、ポリファーマシ ーの解消等につながると考えられ、さらなる推進が求められています。

また、入所時の持参薬の管理等、様々な療養の場を移り変わる利用者の継続的な薬剤管理に資する取組も求められており、薬局と施設等とのさらなる連携が必要とされています。

厚生労働省「令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会(第2回)」

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