公益財団法人介護労働安定センターが公表した、令和5年度の介護労働実態調査の労働者調査結果から、就労及び労働条件、賃金、能力開発の状況、仕事への満足度や悩みといった就業意識等について解説するシリーズの4回目。労働者調査は令和5年10月に行われ、20,699名からの回答がありました。
入所型施設の介護職員 67%が「深夜勤務あり」
深夜勤務の有無については、「ある」が 27.3%となり、2021 年度から2年連続で増加しています。職位別では「主任・(サブ)リーダーなど職場のまとめ役」の「ある」が 43.5%となっているほか、職種別では介護職員の半数近くが「ある」となっています。介護職員で深夜勤務が「ある」のは、施設系(入所型) は 67.0%、施設系(通所型)は 12.7%、居住系は 70.2%となっています。
深夜勤務を行っている人の1カ月あたりの深夜勤務回数は、「5~6 回」が 37.3%で最も多く、「3~4 回」の 24.2%、「7~8 回」の 11.8%と続きました。最少は 1 回、最多は 31 回(毎 日)となっており、平均回数は 5.2 回で前年度よりも 0.1 回増えています。
入所型施設の33%「深夜のワンオペ」体制に
深夜の勤務体制について、深夜勤務時の職員数は「1 人」が 53.7%で最も多く、「2 人」 の 23.4%、3 人の 7.4%と続き、平均職員数は 1.8 人となりました。サービス系型別では施設系(入所型) の平均職員数は 2.3 人、居住系は 1.4 人となっています。
公益財団法人介護労働安定センター「介護労働実態調査」
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