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施設長・経営層が知っておくべきハラスメント対策(3)セクシュアルハラスメント

男女雇用機会均等法第11条では、セクシュアルハラスメントについて、事業主に防止措置を講じることを義務付けています。

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セクシュアルハラスメントとは

セクシュアルハラスメントは、職場において行われる、労働者の意に反する「性的な言動」に対する労働者の対応によりその労働者が労働条件について不利益を受けたり、「性的な言動」により就業環境が害されることです。

「性的な言動」とは]

性的な内容の発言および性的な行動を指します。性的な言動を行う者は、事業主、上司、同僚に限らず、取引先等の他の事業主又はその雇用する労働者、顧客又はその家族もなり得ます。

男女とも行為者にも被害者にもなり得ますし、異性に対するものだけではなく、同性に対するものも該当します。

また、被害を受ける者の性的指向やジェンダーアイデンティティにかかわらず、「性的な言動」であれば、セクシュアルハラスメントに該当します。

性的な内容の発言
・性的な事実関係を尋ねること
・性的な内容の情報(噂)を流布すること
・性的な冗談やからかい、食事やデートへの執拗な誘い、個人的な性的体験談を話すこと など
性的な行動
・性的な関係を強要すること
・必要なく身体へ接触すること
・わいせつ図画を配布・掲示すること
・強制わいせつ行為 など

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セクシュアルハラスメントの2類型と該当例

「セクシュアルハラスメント」には「対価型」と「環境型」があります。

セクシュアルハラスメントの状況は多様であり、判断に当たり個別の状況を斟酌する必要があります。また、「労働者の意に反する性的な言動」及び「就業環境を害される」の判断に当たっては、労働者の主観を重視しつつも、事業主の防止のための措置義務の対象となることを考えると一定の客観性が必要です。

一般的には意に反する身体的接触によって強い精神的苦痛を被る場合には、一回でも就業環境を害することとなり得ます。継続性又は繰り返しが要件となるものであっても、「明確に抗議しているにもかかわらず放置された状態」又は「心身に重大な影響を受けていることが明らかな場合」には、就業環境が害されていると判断し得るものです。

また、男女の認識の違いにより生じている面があることを考慮すると、被害を受けた労働者が女性である場合には「平均的な女性労働者の感じ方」を基準とし、被害を受けた労働者が男性である場合には「平均的な男性労働者の感じ方」を基準とすることが適当です。

対価型セクシュアルハラスメント

労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応(拒否や抵抗)により、その労働者が解雇、降格、減給、労働契約の更新拒否、昇進・昇格の対象からの除外、客観的に見て不利益な配置転換等の不利益を受けることを指します。

該当例
・事務所内において事業主が労働者に対して性的な関係を要求したが、拒否されたため、その労働者を解雇すること
・出張中の車中において上司が労働者の腰、胸等に触ったが、抵抗されたため、その労働者について不利益な配置転換をすること
・営業所内において事業主が日頃から労働者に係る性的な事柄について公然と発言していたが、抗議されたため、その労働者を降格すること など

環境型セクシュアルハラスメント

労働者の意に反する性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等その労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを指します。

該当例
・事務所内において上司が労働者の腰、胸等に度々触ったため、その労働者が苦痛に感じてその就業意欲が低下していること
・同僚が取引先において労働者に係る性的な内容の情報を意図的かつ継続的に流布したため、その労働者が苦痛に感じて仕事が手につかないこと
・労働者が抗議をしているにもかかわらず、同僚が業務に使用するパソコンでアダルトサイトを閲覧しているため、それを見た労働者が苦痛に感じて業務に専念できないこと など

自社の労働者等が他社の労働者にセクシュアルハラスメントを行った場合

セクシュアルハラスメントの行為者となるのは、被害者と同じ事業所に勤めている人とは限りません。他社の労働者から自社の労働者がセクシュアルハラスメントを受けた場合にも、事業主は雇用管理上の措置として、適切に相談に対応する必要があります。

また、自社の労働者が他社の労働者にセクシュアルハラスメントを行う場合もあり得ます。このため、他社から、自社の労働者の他社の労働者に対するセクシュアルハラスメントの事実確認や再発防止といった他社の雇用管理上の措置の実施に関して必要な協力を求められた場合に、事業主はこれに応じるよう努めることとされています。

さらに、この規定の趣旨に鑑みれば、事業主が、他の事業主から雇用管理上の措置への協力を求められたことを理由として、当該事業主に対し、当該事業主との契約を解除する等の不利益な取扱いを行うことは望ましくないことは当然です。

厚生労働省 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)「事業主が講ずべきハラスメント対策パンフレット」

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